※このページは、新規事業の事業コンセプトづくりのフレームワークのステップ2に関する補足説明です。フレームワークについては、先にフレームワークをご参照ください。
新規事業の事業コンセプトのスクリーニングでは、考え出した事業コンセプトをスクリーニングする切り口を5つ書きました。その中に、市場規模や市場の成長性という項目は入れてませんでした。
このサイトでは、新規事業という言葉を「自社にとっての初めての事業」という意味で使っています。その場合、既に世の中にある製品やサービスに参入することが殆どですから、市場規模や市場の成長性はもちろん考慮すべき項目ではあります。しかしながら、中小企業が参入する市場は大きな市場である必要はないです。小さなニッチ市場であっても、自社が目指す事業規模、具体的に獲得したい顧客の数が適していれば良いからです。また、成長市場は競争も激しいですから必ずしも成長市場がベストというわけではありません。そういうこともあり、仮説づくり初期のスクリーニング項目として、市場規模や市場成長率を入れていませんでした。
ただ、既に世の中にある製品やサービスに参入することが前提なので、社内で関係者にプレゼンしたり、金融機関等に事業計画書を説明する場合、伸びる市場での計画は説明がしやすいです。だから、市場規模やその市場の成長性についての一般的な調査は行っておく必要があります。具体的な方法としては、①市場の成長性、市場規模をAIなどを使って概要をつかみます。その際に、情報ソースを聞いて原典にあたって確認します。特に、②業界紙や業界新聞などは良く確認します。③中小企業の場合は、金融財政事情研究会というところが出している業種別審査事典(図書館にいけば誰でも見ることができます)で業界の基本情報を得ることができます。また、④同じ産業分野の上場企業のアンニュアルレポートや有価証券報告書などの資料を何社か読めば、役立つ情報を得ることができます。
なお余談ですが、「まだ世の中にない革新的な製品やサービスを生み出す事業」の場合は、事業コンセプトづくり~検証の初期段階で市場規模や成長性を考える必要はないと思います。第一の理由は、最初の段階で市場規模を想定することが難しいためです。第二に、そもそも対象顧客や業界が仮説検証を進めているうちに変わってしまうことも多いためです。別のページ(新規事業とは)で、「まだ世の中にない革新的な製品やサービスを生み出す事業」を考えるための方法論と、「自社にとっての初めての事業」を考えるための方法論は違うと書きました。市場規模や成長性を仮説検証の前に考えるか考えないかも違いの一つということです。

