既存事業部門の協力が得られず困っている新規事業担当者の悩み(その1)

企業組織のイメージ画像。新規事業を既存事業を行う企業内で実行する難しさがなぜ生じるのかを説明している。 未分類

新規事業と組織について思うことを何回かにわけて書かせて頂きます。

新規事業は既存事業の強みを活用して企画するものです。しかし、既存事業部門の協力が得られないということは常にあります。既存事業の人々が新規事業の意義を理解していないからなのか? それとも保守的な人が多いから? 新規事業担当者が知っておくべきことは、「そもそも企業組織は既存事業のオペレーションを効率的に着実に行うために作られている」ということです。この認識がすべての出発点になるという話です。

強みは日ごろの既存事業のオペレーション活動の中にある

フレームワークで述べたように企業の強みを分析することが新規事業の事業コンセプトを考える出発点でした。企業の強みは、日々の業務を繰り返す中で改善を重ねてきた既存事業のルーティンの中にあります。長年培ってこられたノウハウや技術、仕事のやり方などです。仕事のやり方には個人が体得しているスキルもあれば、会社の業務フローや仕組み、社風として現れている仕事の進め方などもあります。新規事業を企画するには、既存事業で培ったこの強みを活用することが必要ですから、既存事業の人の協力が必要になることも多々あります。しかし、なかなか協力を得られないのです。

企業組織は、既存事業のオペレーションを効率的に着実に行う目的で作られている

企業は経営資源(人・物・金・情報)をインプットして、売上や利益生み出します。

企業組織は、既存事業のオペレーションを効率的に着実に行う目的で作られているを説明するための企業へのインプットとアウトプットの図

あなたの勤めている会社が毎年一定の売上を上げて存続できるのは、皆が既存のオペレーションを日々、毎月、或いは毎年業務フローに従い繰り返しているからです。製造業ならば、営業、製造、商品開発、経理人事などの部署ごとに自分の役割を繰り返します。そのルーティン業務にはノウハウがあり、ノウハウは繰り返しの中で日々改善されます。

つまり、会社の仕事とは、平穏無事にパフォーマンスを出すために、一定の仕事のパターンを反復して行うことです。(組織ルーティンといいます)そして、企業組織の目的は、組織ルーティンの実行と改善により既存事業のオペレーションを効率的に着実に行うことです。既存事業の人々はこのために働いているのですから、大前提として新規事業への協力は得られないと考えるべきです。

新規事業の立ち上げ段階は、売上も利益もまだ上がらないので、既存事業を担当している人々にとってみれば、自分たちが稼いだ利益を食いつぶして遊んでいると見えるのだと思います。それはやむをえないことです。企業は、「既存のルーティンオペレーションを効率的に着実に行うための組織」です。試行錯誤をしながら、うまくいくかどうかわからない新規事業を立ち上げるということは効率性を阻害すること、やってはいけないことをしているわけですから、そう見られて当然なのです。

新規事業の難しさ

企業の組織は、既存事業のオペレーションを効率的に着実に行う目的ですから、新規事業を推進することに向いていません。だから、新規事業を立ち上げる場合は、別に仮の組織を一時的につくります。例えばプロジェクトを立ち上げて実行するなどです。

新規事業担当者がまず知っておくべきことは、「企業は既存事業を行う組織。日々のオペレーションを改善するぐらいまでは業務に織り込まれているが、新しいことを行うようには設計されていない」ということです。にもかかわらす、既存事業で培ってきた強みを活用して新規事業をたちあげなければいけません。これが新規事業を企業内で行う場合の難しさですが、「企業は既存事業を行う組織。協力が得られないのは当然」。すべてはこの理解が出発点になります。

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